SPINNUTS. 108号

スピナッツ108号
今号の特集は―魔女の道具―

B5版、56ページ
1,430円(税込)
2021年6月24日発行
ISBN:9784904443583

SPINNUTS・スピナッツは「SPIN+NUTS(紡ぎに夢中」という熱いハートで1985年にスタートした雑誌です。羊飼いと出会い、スピナーと出会い、羊毛の糸紡ぎに夢中になるうち、羊から衣・食・住のすべてが賄えることを知りました。羊と羊毛を入り口に、暮らしを楽しくゆたかにする「種」をいっぱい仕込んだような雑誌です。

スピナッツ108号 訂正とお詫び (2021年7月1日)
本書中、下記に誤りがありました。
○巻頭「手紡ぎの風景」写真キャプション
誤)大鹿株式会社代表の彦坂雄大さん。→正)大鹿株式会社の彦坂雄大さん。
以上、深くお詫びして訂正いたします。


今号の特集は「魔女の道具」です。
魔女の必須アイテム“糸車”を、帯刀貴子さんが解説してくださいます。
古今東西、自然界の草木から染めたり、薬効を知っていたり、また糸を紡ぎ、織ったり編んだりできる魔女は、不思議な能力・霊力を持つ女性としてあがめられてきました。
それは21世紀の現代も同じです。
今回はその紡ぎの道具にフォーカスして、糸紡ぎの理論と、糸車の特徴を知り、自分にぴったりの糸車を見つけるためのデータを掲載いたしました。 糸車を自在に操って、皆にスピニングという“楽しい魔法”をかけてやりましょう!!!

0歳からの草木染「藍を育て、スクモを作り、藍染めをするこどもたち」
1年を通じて藍染めに取り組む、京都宇治のこども園さんに取材しました。そこではなんと、藍の種をまくことからはじまって、スクモを発行させて、藍染めに至るまで、職人の仕事だと思っていたことを、嬉々として遊びながら草木と親しむこどもたちがいました。


新連載の「古今交歓」は、17世紀フランスの刺繍布にインスパイアされた小林桂子さんが、その裂の続きを、布の組織の技法でつなげました。まさに300年前の作り手とのコラボです。ものつくりの醍醐味は、現代の人ばかりでなく、何百年前の人とも交歓できる喜びです。寿命が何百年も延びる気がいたします。


新連載、山本亜希さんの「物語のあるフェルト 空想の旅」が始まりました。
山本亜希さんは、“FELT”という羊毛に水をかけてこすって縮絨させるという、羊毛の特徴を生かした技法と、19世紀になってあみだされた“ニードルパンチ”という「ニードル針」を使って繊細な文様を描き出し、物語のある世界を創作されました。


ジョリージョンソンさんの正倉院花氈17号の再現模造品への挑戦。それは7世紀のフェルトの工房が、いかに効率よく巨大なフェルトの敷物を作っていたか…。興味深い技法の紹介を今回!スピナッツ誌上で公開してくださいました。


【タテ書き目次】

  • 連載・手紡ぎの風景108「先輩からのプレゼント」
  • 特集・魔女の道具 紡ぎ車とハンドカーダー 帯刀貴子
  • 連載・庭暮らし その8「緑の薬箱」 石田紀佳
  • 連載・続 〇歳からの草木染
    「藍を育て、スクモを作り、藍染をするこどもたち」その2
  • 新連載・古今交歓Ⅰ「17世紀ヨーロッパの刺繍裂からの続き」 小林桂子
  • 2020失われた春・2021祈りの春 野田凉美
  • 新連載・物語のあるフェルト・空想の旅「その1 四騎獅子狩文錦」 山本亜紀
  • 連載・チリ交春秋 第38回「コロナ禍の異変」 岩井和一郎

【ヨコ書き目次】

  • おもちゃ箱・OMONちゃんの台所MEMO
  • 読者のページ・Sheep Station part2 池山まりこ、宮良摂
  • 連載・ははの手仕事 第10回「コットン糸とダブルガーゼのワンピース」 笹谷史子
  • 正倉院宝物 花氈第17号の再現模造制作 ジョリー・ジョンソン
  • 連載・あそびのたね 第6回「()(げる」安宅未希
  • 連載・妄想アートヤーン No.8「コアになる糸のおはなし」 ナカタアヤコ
  • 連載・ひつじ写真館 第8回「マンクスロフタン」 平林美紀
  • ジャパンウールプロジェクト「牧場と工場、互いの現場を知ること」

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